後継者不在の造園業・外構工事業を次世代へ繋ぐ|M&Aが「廃業」より選ばれる理由

著者
M&Aベストパートナーズ MABPマガジン編集部

長年築き上げてきた職人の技術と、地域のお客様との深い信頼関係は、何にも代えがたい貴重なものです。

しかし今、多くの造園・外構工事業の経営者様が「後継者不在」という大きな壁に直面しています。

自分の代で幕を引くしかないのか、と廃業を検討される前に、ぜひ知っていただきたいのがM&A(事業承継)という選択肢です。

この記事では、最新の市場動向からM&Aを成功させるための実務ポイントまでを詳しく解説します。

この記事でわかること

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造園業・外構工事業の市場動向|需要はあるのに「廃業」が増える矛盾

市場には確かな需要があるにもかかわらず、なぜ廃業を選ぶ経営者様が増えているのでしょうか。

まずはその背景にある業界特有の事情を探ってみましょう。

【造園業】脱炭素・グリーンインフラで再評価される造園の価値と将来性

世界的なカーボンニュートラルの流れを受け、都市緑化や「グリーンインフラ」への注目がかつてないほど高まっています。

公園整備やオフィスビルの壁面緑化など、現代の造園業が担う役割は単なる「庭の手入れ」を超え、環境対策の要となっています。

市場規模は安定しており、高度な技術を持つ会社への需要が高まっているのが現状です。

【外構工事業】新築からリフォームへ|ライフスタイルの多様化が支える市場

外構業界では、新築住宅の減少という課題はあるものの、コロナ禍を経て定着した「家で過ごす時間を豊かにしたい」というリフォーム需要が市場を支えています。

ウッドデッキの設置や高機能なガレージ、防犯性能を高めた外構といった高単価な案件が増加しており、提案力のある会社が着実な成長を続けています。

【2026年最新】深刻化する人手不足・経営者の高齢化による「黒字廃業」の危機

市場に追い風が吹く一方で、現場を支える職人の高齢化と若手入職者の不足が限界に達しつつあります。

特に建設業に適用された時間外労働の上限規制(2024年問題)により、労務管理の負担が増大しました。

業績は堅調であるにもかかわらず、体力的な限界や後継者の不在を理由とした「黒字廃業」が大きな社会問題となっています。

造園業・外構工事業を「廃業」させるのがもったいない理由

廃業は、長年積み上げてきた資産を捨ててしまうのと同義です。

M&Aを選ぶことで、その価値を次世代へとつなぐことができます。

数百万円かかるケースも?「廃業コスト」の現実と経営者への負担

廃業には、資材置場の原状回復費用や重機・車両の処分費用、従業員への解雇予告手当など、多大なコストが必要です。

また、長年連れ添った職人たちの行き場を失わせるという精神的な苦痛も、経営者にとっては計り知れない負担となります。

熟練の「施工技術」と「有資格者」は超希少資産

自社では当たり前だと思っている「職人の腕」や「資格」は、外部から見れば極めて価値の高い資産です。

特に、「1級造園施工管理技士」などの国家資格保有者は公共案件の受注に不可欠であり、買い手企業にとっては高く評価される対象となります。

地域密着の「保守・管理契約」がもたらす高い企業価値評価

造園業特有の「年間管理契約(剪定・除草など)」は、M&Aにおいて非常に高く評価されるポイントです。

毎年の売上が見込めるストック収益は買い手にとって投資を回収できる可能性が高まり、譲渡価格を引き上げる重要な要素となるでしょう。

M&Aを成功させるための4つの実務ポイント

M&Aを円滑に進めるためには、業界の特性に合わせた慎重な準備が必要です。

NDA(秘密保持契約)の締結

M&Aにおいてもっとも避けるべきは、成約前に噂が広まってしまうことです。

職人の離職や取引先との契約解除を防ぐため、早い段階でNDA(秘密保持契約)を締結し、情報の開示範囲を厳格に管理しなければなりません。

デューデリジェンス(DD)の実施

買い手による調査(DD)では、財務や労務のリスクが精査されます。

造園・外構業界で特にチェックされるのは、「未払い残業代の有無」や「現場ごとの正確な原価管理」です。

これらを事前に整理し透明性を高めておくことが、適正な評価に直結します。

PMIの実施

成約後の経営統合(PMI)こそが成功の鍵です。

買い手企業との社風の融合や給与体系の調整を丁寧に行い、職人が安心して働ける環境を維持することが大切です。

「大手グループに入ることで福利厚生が向上する」というメリットについて、早い段階から従業員に実感させてあげましょう。

業界に精通したアドバイザーが在籍するM&A仲介会社へ相談する

造園・外構工事のM&Aは、評価基準が特殊です。

「資格の価値」や「重機の承継」など、業界事情に疎いアドバイザーでは交渉が困難になることもあります。

M&Aベストパートナーズには、本業界に精通した専門のアドバイザーが在籍しており、各プロセスをスムーズに進め、成約まで徹底してサポートさせていただきます。

買い手企業から「高値」で評価される造園・外構会社 3つの共通点

よりよい条件でM&Aを実現している会社には、いくつかの共通する特徴があります。

1級造園・土木施工管理技士の在籍・若手への技術継承ができているか

「1級造園施工管理技士」や「1級土木施工管理技士」といった国家資格保有者の数は、受注できる案件の規模に直結するため、最大の評価ポイントとなります。

さらに重要なのは、その技術が若手職人にしっかりと受け継がれているかどうかです。

「社長がいないと現場が回らない」といった状態ではなく、現場代理人が自立して動ける会社は、買い手にとって魅力的な投資対象になります。

元請け比率や公共案件の実績が安定しているか

特定の1社だけに売上の大半を依存している場合、M&A後にその契約が切れるリスクを懸念されてしまいます。

自社で直接案件を獲得できる営業力や、入札参加資格(格付け)を維持した公共案件などの実績は、会社の自立性が分かるアピールポイントとなるでしょう。

多様な顧客基盤を持つことは、事業の継続性を保証し、譲渡価格を引き上げる大きな要因になります。

コンプライアンス遵守(社会保険加入・適切な現場管理)が徹底されているか

昨今のM&Aの実務では、法令遵守(コンプライアンス)が厳格にチェックされます。

社会保険への加入が重視されるのはもちろん、産業廃棄物の不適切な処理やずさんな安全管理が大きな減点対象になることもあります。

日頃から現場管理を徹底して行っている会社は、買い手企業が安心して引き継げるため、結果としてスムーズかつ高値での譲渡が実現しやすくなります

まとめ

後継者がいないという理由だけで、多額のコストをかけて「廃業」を選び、職人たちの居場所を奪ってしまうのは、あまりにも惜しい選択です。

造園業・外構工事業におけるM&Aは、技術の承継や従業員の雇用を守り、築き上げた価値を「次世代の糧」としてつなぐ、最も建設的な経営判断です。

「廃業しかない」と諦める前に、まずは自社の持つ価値について専門家に相談してみませんか?

M&Aベストパートナーズが、貴社のこれまで歩んできた歴史と技術を、最良の形で次世代へとつなぐお手伝いをさせていただきます。

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