M&Aストーリー

絹山不動産株式会社
ご成約事例

地域に根差した不動産経営。吸収分割で従業員の雇用とオーナー様との絆を守り抜く

会社・事業内容等について

  • 代表 松崎さま個人のご経歴を教えてください。

    私の出身は会社がある狛江市の隣、川崎市です。若い頃は、いまの妻がボーカル、私がベーシストとして一緒にロックバンドを組んでいました。その後、紆余曲折を経て1989年に「AURA(オーラ)」というバンドでメジャーデビューを果たします。

    オリコンチャートの上位に入るなど、一時は華やかな世界に身を置きました。しかし「売れる」という目的を達成したことでメンバーの進む道がバラバラになり、約4年のメジャー活動を経てバンドは休止となります。

    その後も音楽の道を模索したものの、長年連れ添った妻との結婚を目的に1995年、義父が経営する絹山不動産に入社しました。

  • 会社の事業内容を詳しく教えてください。

    東京都狛江市を拠点とした、地域密着型の不動産業を営んでいます。賃貸仲介をメインに管理事業にも注力しています。先代の社長は「物件管理は手間がかかる」という考えから売買仲介を専門としていましたが、私は将来を見据え、自ら事業の分野を広げていきました。

    経営戦略としては、当時加盟していたフランチャイズ(以下、FC)の方針に基づき、賃貸・売買・リフォームの三本柱を軸に据えてきました。一時期は多角化も進め、私のルーツを活かした音楽スタジオの運営をはじめ、自動販売機やコインパーキング事業なども展開していましたね。ただ、これらは一定の利益を上げていたものの現場の負担が大きく、徐々に縮小していきました。

  • 開業~今に至るまでを教えてください。

    絹山不動産は1980年に妻の父が創業した会社です。入社当時は妻に教わりながら、賃貸物件の案内をこなす日々でした。私が共同代表に就任したのは2007年で、先代は同年に急逝してしまいました。

    入社当時の不動産業界は、サービス業へと大きく舵を切る転換期にありました。私もFCの勉強会で他社の若手と交流するうち、自社も変わらなければならないと痛感したんです。接客応対や社内環境を地道に改善し、賃貸仲介や管理物件数を着実に増やしてきました。

    それから「より会社を強くしたい」という一心で試行錯誤を続けてまいりました。その過程で、多くのオーナー様やお客様に支えられ、本当にありがたいご縁を頂戴してきたと感じております。会社が成長していくことに喜びを感じる一方で、支えてくださるオーナー様やお客様の存在があるからこそ、経営者としての責任と使命の重さを、日々より一層強く実感するようになりました。

M&Aに至る背景

  • M&Aを検討された「背景」や「経緯」を教えてください。

    管理をお任せ頂いているオーナー様へしっかりとしたサービスを継続してご提供していくために、事業を安定的に継続していくこと、そして大切な従業員の雇用をどう守っていくかを考えていたことが大きいです。

    そんな中、桑田さんとご縁を頂き、お話を伺う中で、M&Aは会社を売るのではなく、「一緒に成長していくパートナーを見つけるものだ」という考え方に非常に納得感があり、前向きに検討を始めました。

    人手不足やコロナ禍の影響もあり、自社単体での成長に限界を感じていたことから、志を同じくする企業とともに成長していく手段として、未来に向けた新たなスタートを切るために、M&Aという決断に至りました。

弊社との出会い

  • MABP担当アドバイザー・桑田の印象を教えてください。

    桑田さんは「非常に凛とした雰囲気を持った方だな」という印象でした。容姿端麗で清潔感があり、同性から見ても非常に魅力的な、まさに「仕事ができる男性」という佇まいです。

    今回のM&Aは、TOP面談から詳細な監査、そして最終的な契約締結まで、期間にしてわずか3ヶ月弱という非常にタイトなスケジュールでした。桑田さんの負担は相当に大きかったはずですが、実際の交渉は驚くほどスムーズに進み、その仕事ぶりは本当に頼もしく感じられましたね。

    数あるM&A仲介会社の中でも、桑田さんのように誠実に向き合ってくださる方と出会えたことが、今回の成約における大きな安心感につながったと心から思っています。

M&Aの決断

  • ご成約までの経緯を教えてください。

    まだM&Aを具体的に検討していなかった頃、アドバイザーの桑田さんからお電話をいただいたのが、すべての始まりでした。

    非常に丁寧な対応だったため一度お会いすることにしたのですが、
    その後、M&Aが現実味を帯びてきた際、各社から大量のDMが届く中で、相談相手として真っ先に顔が浮かんだのが桑田さんでした。彼はすぐに駆けつけてくださり、不安な私に対して現状をストレートに話してくれ、そこから具体的な検討がスタートします。

    最終的には13社ものお相手とTOP面談を行い、5社からお申し込みをいただきました。今回のご縁となった帝国不動産(旧:アーキテクト・ディベロッパー)さんとは2025年11月に面談し、2026年2月、弊社の管理事業と関連会社の管理物件を譲渡する形で、無事に成約を迎えました。

  • M&Aの際に重きを置いた点を教えてください。

    何より最優先したのは、管理をお任せ頂いているオーナー様の事、また今まで付いてきてくれた従業員の雇用を確実に守ることでした。オーナー様や、従業員が不安なく、これまで通り安心して頂ける環境を整えることが、経営者としての責務だと考えていたからです。

    同時に、私や家内もまだまだ動けますので、自分たちが引き続き働ける環境であることも重視しました。他社との交渉では、厳しい条件を提示されることもあり、それでは共に働く未来がイメージできませんでしたね。

    また、経営状況から、長年信頼を寄せてくださるオーナー様へご迷惑をかけることだけは絶対に避けなければなりません。そのため、成約までのスピード感も不可欠な条件でした。

  • M&Aの際の心配や懸念されていた点を教えてください。

    最大の懸念は従業員の雇用維持でしたが、それと同時に、これまで築き上げてきたオーナー様とのご縁を絶対に切らしたくないという強い思いがありました。

    日頃からお世話になっている管理オーナー様の物件管理はもちろん、私自身の提案で建てていただいた物件もあり、そこには代えがたい信頼関係があるからです。

    かつては新築現場へ飛び込み営業をかけ、頭を下げて回る日々でした。門前払いされることも少なくありませんでしたが、地道に実績を積むことで、今ではオーナー様のお子さんが独立される際にお部屋探しをお手伝いさせていただくなど、親子二代にわたるお付き合いも増えています。

    狭いエリアだからこそ育めたこれらの大切なつながりが、M&Aによって途絶えてしまうことだけは、どうしても避けたかったんです。

  • 譲受企業 帝国不動産株式会社さまの第一印象について教えてください。

    第一印象は、とにかく「管理事業の体制が非常にしっかりしている、魅力的な会社」というものでした。管理を委託されているオーナー様はさぞ安心だろうと、羨ましく思えたほどです。

    私たちが大切にしてきたオーナー様の賃貸経営も、今後さらに手厚くサポートしていただけるのではないかという強い期待を抱きました。

    東銀座にある事務所も、洗練された現代的な空間で純粋に「かっこいいな」と圧倒されました。同社は不動産業と親和性の高い建築部門をお持ちで、事業を展開する上で強力な武器になると感じ、本当に魅力的なお相手だと思いましたね。

  • 決め手(決意)となったポイントを教えてください。

    お申し込みをいただいた5社はどこも非常に魅力的でしたが、最終的に帝国不動産さんを選んだ最大の決め手は、管理オーナー様、従業員の立場に立った時、一番良い条件だと思えました。

    また「吸収分割」という手法をご提案いただいたことで、絹山不動産という会社を存続させられる点は、私たちにとって本当に大きな希望となりました。

    交渉と同時進行だったオーナー様との建て替えや売買の案件についても、引き続き私が担当することを快諾していただけたので安心しました。何度も申し上げますが、私にとってオーナー様とのご縁は何物にも代えがたい財産ですので。

    地域に根ざし、地道に築いてきた信頼関係をそのまま継続できる。従業員の雇用維持を含め、私たちが抱えていた懸念をすべて解消してくれる条件だったからこそ、迷いなく決断できました。

M&Aの振り返りと展望

  • M&Aを終えられて、感想を教えてください。

    契約を終えて、法人を存続させたまま新しいスタートを切れることになりました。これはひとえに、私たちの状況を深く汲み取り、粘り強く交渉にあたっていただいた桑田さんのおかげです。

    また、帝国不動産さんは「吸収分割後に会社がどうなっていくか」という、私たちの将来の展望まで親身に心を砕いてくださいました。これほどまでのお相手とのご縁を結んでいただいた桑田さんには、本当に感謝しています。

    私たちの「働きたい」という意志が尊重され、経営状態も一定の目処がつきました。今後は、先代が手掛けていた売買仲介や再販売事業にも、改めて注力していきたいですね。

    今回の決断で転籍するスタッフもいますが、彼らが以前よりも幸せになってくれなければ、このM&Aに意味はありません。将来、お互いに「あの時、決断して本当に良かった」と言えるよう、今後もがんばっていきたいと考えています。

  • M&Aを検討されている経営者様に一言アドバイスをお願いします。

    M&Aというと、世間一般では「ハゲタカ」のようなネガティブなイメージを持たれることもあるかもしれませんが、実際は会社をより良くするための非常にスマートな手法だと思います。

    また私自身、13社もの経営陣の方々とお会いし、多様な企業の考え方に触れられたことは、経営者として非常に大きな学びになりましたね。

    一方で、実際にM&Aを経験して痛感したのは「70代になってからでは難しい」ということです。従業員に伏せながら膨大な監査対応や交渉をこなすには、相当な気力と体力が必要でした。私にとっては、今回のタイミングがベストだったと感じています。

    もし信頼できるご縁があるのであれば、恐れることなくM&Aの活用をお勧めします。私も今回の経験を通じてM&Aを深く理解できましたので、今後は悩みを抱える経営者様の相談にも、積極的に乗っていきたいと考えています。

会社情報

企業名
絹山不動産株式会社
代表者
松崎 学
所在地
〒201-0012 東京都狛江市中和泉1-1-3 ECORMA3
M&Aで達成した内容
管理事業を譲渡
詳細業種
不動産賃貸・売買仲介 、不動産賃貸管理など
ホームページ
https://www.komae-fudosan.com/

M&Aストーリー

M&Aを実施する目的や背景は多岐にわたって存在するため、
ひとつとして同じ案件や事例は存在しません。

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