M&Aストーリー
M&Aを実施する目的や背景は多岐にわたって存在するため、
ひとつとして同じ案件や事例は存在しません。
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M&Aストーリー
医療法人積心会
ご成約事例
出身は福岡県の旧甘木市、現在の朝倉市です。幼い頃は医師だった叔父の医院で遊ぶことが多く、私にとって医療はとても身近な存在でした。ただ、当時の私はデザインや設計の世界に惹かれていて、実は建築技師になりたかったんです。
しかし両親からの熱心な勧めもあって、最終的には医療関係の道へ進みます。歯科大を卒業後は、当時からインプラント治療の分野で高名だった先生の医院に勤務し、研鑽を積みました。
1989年に個人医院を設立し、開業医としての第一歩を踏み出しました。
福岡市内で、2つの歯科医院を運営してきました。今回、M&Aにより譲渡した「おおはし歯科クリニック」は、その中枢を担う医院です。現在3名の歯科医師が在籍しており、患者さま一人ひとりに担当がつく「担当医制」を導入して、じっくりと向き合える体制を整えています。
診療内容は、一般的な虫歯治療から歯周病、入れ歯、小児歯科、審美歯科まで幅広く対応しています。中でも力を注いできたのが、私の得意分野でもあるインプラント治療です。
インプラントは生活の質を高めるメリットが大きい一方、保険適用外の自由診療となるため、患者さまにとっては慎重な判断が求められます。だからこそ、事前の入念な検査と丁寧な説明を徹底し、正しく理解・ご納得いただいた上で治療に進むプロセスを大切にしてきました。
1989年に独立し、当時はまだ珍しかったインプラント治療をメインに運営してきました。開業して3年目には、現在もう1つのクリニックを託している先生が入職してきてくれます。
その先生が一人前の歯科医師として成長したことを機に、1997年に2院目となる「おおはし歯科クリニック」を開院。さらに1999年には、医療法人積心会として法人化を果たしました。
インプラント治療には、40年ほど前から取り組んできました。当時は黎明期で国内に指導者が少なく、毎年ツアーを組んで海外まで勉強に赴いていましたね。
また、かつては中国の北京にも分院を設けて、10年ほど運営していました。現在は閉鎖していますが、異国の地での苦労を含め、すべてが私の貴重な経験となっています。
1997年に「おおはし歯科クリニック」を開院してから、早いもので30年が経ちました。大きな転機となったのは、3年ほど前に癌を患ったことです。
幸いにも現在は寛解していますが、病気を経て少し気が弱くなったのか、これからは経営から手を引き、自分の好きなことに没頭したいと思うようになりました。やりたいことは多くあって、その実現にはまとまった時間が必要です。
当初は、これまで一緒にやってきた勤務医の先生方への承継を第一に考えていました。実際に、運営していた2つの医院のうち1つは、私の下で働いていた先生への譲渡が実現しています。しかし、当院の3名の先生方は独立に消極的でした。
本格的に第三者への譲渡を検討し始めた、まさにそのタイミングで届いたのが、MABPのDMでした。以前から多くのDMをいただいていましたが、この時は不思議と「一度お会いしてみよう」と自然に思え、担当の菊池さんにコンタクトを取ったのがすべての始まりでしたね。
菊池さんと初めてお会いした際の第一印象は「とても爽やかな方」でした。お話ししていく中で、直感的に「この人なら信頼してお任せできる。ここにお願いしよう」と心が動きましたね。
どのような判断を下すにせよ、私が最も重視するのは相手の「人柄」です。どれほど優れた提案であっても、実際にお会いして印象が良くなければ、大切な医院の未来を託そうとは思いませんし、今回の大きな決断を下すこともなかったはずです。
「この人なら絶対に大丈夫」と確信させてくれた菊池さんの誠実な人柄こそが、私がMABPをパートナーとして選び、M&Aに踏み出すための最大の決め手となりました。
実際にM&Aの交渉をお任せしてからも、一生懸命に取り組んでいる菊池さんの姿勢には、とても大きな感銘を受けましたね
2025年10月10日の初回打ち合わせから、約半年という月日を菊池さんと共にしました。彼との面談では私だけでなく、当院の先生方も交えて今後の方向性を模索しました。
菊池さんからは、個人事業の継続や従業員による継承、そしてM&Aという3つの選択肢を詳しく提示していただきました。メリットだけでなくデメリットも含めた丁寧な説明は非常に分かりやすく、私たちの不安を一つひとつ解消してくれましたね。
私はもともと、物事をさっさと決めてしまう、迷いのない性分なので、今回のM&Aも比較的ハイペースで進んだと思います。ただ、その根底には、やはり菊池さんへの厚い信頼がありました。
2026年1月14日のトップ面談を経て、同年4月23日に最終契約を結ぶまで、交渉はとてもスムーズに進めることができました。
M&Aを進めるにあたり、私が何よりも優先したのは「スタッフの現状維持」です。これまで一緒に働いてきた先生方やスタッフが、承継後も不安を感じることなく、これまで通りの環境で働き続けられること。これが私にとって、譲ることのできない絶対的な条件でした。
具体的には、給与や休日、福利厚生といった勤務条件を一切変えずに継続できることを前提として掲げました。菊池さんには検討を始めた当初からその想いを強く伝え、条件に合致する譲渡先を探していただきました。
金額的な面よりも、大切なスタッフの生活を守れるかどうか。それこそが経営者としての最後の責任であり、誠実な承継の形だと私は信じています。
実は、私個人としてはM&Aに対してあまり良い印象を抱いていませんでした。今回の決断も「これ以外に方法がないから、致し方なく進める」という、いわば消去法に近い心境だったのが本音です。なので、菊池さんが担当じゃなかったら、もっと不安を感じていたと思います。
また、一般論としては、少しでも高い譲渡金額を提示してくれるお相手が良いのでしょう。しかし、繰り返しになりますが、私にとっては譲渡金額よりも、これまで苦楽を共にしてきた先生方の待遇を守ることの方が遥かに重要でした。
とにかく、スタッフが将来に不安を抱くような承継だけは、何としても避けたかったですね。
菊池さんからご紹介いただいたのが、ヘルスケア分野の経営支援などを幅広く手がけられている会社でした。驚いたことに、たまたま当院の近隣でも別のクリニックを運営されていて、地域的な接点があることが心強かったですね。
菊池さんからは、近接する医院同士でリソースを共有することで大きなシナジーが見込めるだけでなく、双方のさらなる発展につながる、どちらにもメリットが大きい話だと説明されました。
地域に深く根ざした運営を大切にしつつ、安定した経営基盤が加わることで、患者さまやスタッフにとってより良い未来が築けるのではないか。そんな前向きな期待を抱きましたね。
決め手となったのは、譲受企業の方が「今の体制を維持し、そのままの形で運営を続けていく」とはっきり約束してくださったことです。スタッフの待遇を最優先に考えていた私にとって、これ以上の安心材料はありませんでした。
そして何より、私が絶大な信頼を寄せる菊池さんが提案してくださった企業だったことが大きく、そんなお相手なら間違いはないと確信できました。
M&Aは決して安くない取引ですが、菊池さんは単なる仲介という枠を超え、数字以上の価値を私に提供してくれたと感じています。
成約の日を迎えて「ホッとした」というのが率直な感想です。経営者である以上は、スタッフ全員の生活を守らなければならず、決していい加減な舵取りは許されません。これまで自分なりに一生懸命やってきましたが、その重荷をようやく下ろせました。
現在は、長年手に入れたかった「自分のための時間」を存分に楽しんでいます。毎年開催される絵画の展示会「100人展」への出展を目指して、実家を改装した専用のアトリエで大好きな鉛筆画に没頭できる毎日は、本当に幸せそのものです。
アトリエの近くにある畑では、友人と共に無農薬の野菜作りも楽しんでいます。他にもサックスの練習をしたり、大病で一度は諦めたテニスの再開に向けてジムで体作りを始めたりと、やりたいことは尽きませんね。
こうした至福の日常を送れるのも、親身になってサポートしてくれた菊池さんのおかげです。心から感謝しています。
M&Aと聞くと、何となくドライな印象があります。しかし、実際に経験して分かったのは、結局のところ「人と人とのつながり」だということです。
単に金額だけで割り切って決断を下すのか、それとも対話を積み重ねて、自分の希望を一つひとつ丁寧に叶えていくのか。M&Aの決断は、最終的にはその二択に集約されます。私は後者を選びましたが、その決断に悔いはありません。
これから検討される経営者の方にお伝えしたいのは、まず「自分がどうしたいのか」という意志を明確に持つことです。経営者として譲れない「ポリシー」をはっきりさせれば、自ずと進むべき道が見えてくるでしょう。
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