不動産鑑定士の高齢化や若手不足、IT化への対応。現在、不動産鑑定・コンサルティング業界は大きな転換期を迎えています。
小規模事務所や中堅法人のオーナーにとって、M&Aによる事業承継は、単なる後継者問題の解決だけでなく、大手グループ傘下での「経営基盤の強化」や「従業員の処遇改善」を実現するポジティブな選択肢となっています。
本記事では、不動産鑑定・コンサルティング事業のM&A動向と、高値で譲渡するための評価ポイントを詳しく解説します。
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目次
不動産鑑定・コンサルティング業界でM&Aが活発化している背景
はじめに、なぜ不動産鑑定・コンサルティング業界においてM&Aが活発となっているのか、その背景を解説します。
深刻な「不動産鑑定士」の不足と若手採用の難化
不動産鑑定士は難関資格であり、有資格者の採用競争が激化している状況です。
そのため、ゼロからの採用が困難な大手法人が、有資格者が在籍する事務所をM&Aで取得(アクハイアリング)するケースが増加しています。
ワンストップサービスを求める「買い手ニーズ」の増加
デベロッパーやM&A仲介、金融機関が、自社グループ内に不動産鑑定やコンサルティングの機能を内製化しようとする動きが活発化しています。
内製化によって上流の査定・コンサル工程を握ることは、買い手にとって極めて高いシナジーを生むため、買収意欲が高まっています。
不動産鑑定・コンサルティング事業の譲渡価格が決まる指標
活発化している不動産鑑定・コンサルティング事業のM&Aですが、その譲渡価格はどのようにして決まるのでしょうか。
主な指標を解説します。
有資格者の人数と「組織的な運営体制」の有無
代表者一人に案件が集中している事務所よりも、複数の不動産鑑定士が在籍し、組織として安定的に案件をこなせる体制があるほど、営業権(のれん)が高く評価されやすいです。
継続的な受注チャネルと「公的・金融機関」の顧客基盤
裁判所、国税、金融機関など、安定したリピート受注があるクライアント基盤は、将来のキャッシュフローを安定させることができるため、評価額に大きく寄与します。
特定分野における「専門コンサルティング」の強みの有無
「相続・同族間取引」「土壌汚染」「証券化不動産」など、特定の難易度が高い領域に特化したコンサルティングノウハウは、希少価値として評価額に上乗せされやすいです。
不動産鑑定・コンサルティング事務所がM&Aを行う3つのメリット
かつては、ネガティブな印象の方が強かったM&Aですが、昨今はポジティブな経営戦略の一つとなっており、さまざまなメリットを得ることができます。
では、不動産鑑定・コンサルティング事務所がM&Aをすることで、具体的にどのようなメリットを得ることができるのでしょうか。
代表的な3つのメリットをご紹介します。
従業員のキャリアパスと福利厚生の充実
大手グループの傘下に入ることで、従業員はより大規模なプロジェクトに従事できる機会が増えます。
また、福利厚生や教育体制の改善も期待できます。
DX化・IT投資への対応加速
AI査定の普及など、テクノロジーへの投資が不可欠な現在では、資本力のある買い手と提携することで、不動産鑑定業務の効率化と生産性向上を同時に実現可能です。
オーナーの創業者利益確保とハッピーリタイア
長年築き上げてきたコンサルティングの実績を正当に評価してもらい、まとまった譲渡益を得ることで、理想的なリタイアや新事業への挑戦が可能となります。
不動産鑑定・コンサルティング事業のM&Aで仲介会社を選ぶ際のポイント
M&Aを行う場合、さまざまなプロセスをスムーズに行う必要がありますが、専門的な知識やノウハウを必要とするため、M&A仲介会社のような専門家によるサポートが必要不可欠です。
とはいえ、ただ闇雲に探して選んでしまうと、M&Aが失敗に終わるリスクがあります。
そこで、不動産鑑定やコンサルティング事業においてM&Aを行う場合に、M&A仲介会社を選ぶポイントをご紹介します。
専門職ビジネス特有の「無形資産」を正しく評価できるか
不動産鑑定・コンサルティング事務所の価値は、「人」と「信頼」という目に見えない資産です。
そのため、これを単なる純資産額だけでなく、将来の収益性を見抜いて評価できる仲介会社を選ぶことが大切です。
不動産業界特有の商慣習とネットワークがあるか
不動産鑑定・コンサルティング事業の譲渡においては、単なる財務数値のやり取りだけでは測れない「商慣習」への深い理解が不可欠です。
例えば、地域ごとの有力者とのつながり、長年培ってきた地場業者との信頼関係、あるいは特定の士業間に存在する「紹介」のルールなど、明文化されていない独自の商慣習が、その事務所の真の価値(営業権)を形作っていることが多いです。
そこで、業界に強いM&A仲介会社を選ぶことにより、こうした商慣習を熟知したうえで、自社の無形資産を正当に評価できる買い手を選定することが可能になります。
また、大手デベロッパーや総合不動産会社、金融機関など、不動産鑑定・コンサルティング機能を内製化してシナジーを創出したいと考えている「優良な買い手候補」との独自のネットワークを豊富に抱えているケースが多いため、成約率と譲渡条件の双方を飛躍的に向上させることができます。
まとめ
不動産鑑定・コンサルティング事業のM&Aは、今や「守りの承継」ではなく、さらなる成長を志すための「攻めの戦略」です。
そのため、重要なことは自社の強みを正しく理解してくれるパートナー選びであり、その結果目標とするシナジー効果を最大化させることが可能になります。
M&Aベストパートナーズでは、不動産業界に精通した専門アドバイザーが、貴社の鑑定・コンサルティング実績を最大化するマッチングを徹底サポート。
事業を未来へと存続させ、さらなる飛躍を目指すお手伝いを全力でさせていただきます。
