資産運用の三種の神器とも言える「不動産投資」「不動産ファンド」「REIT(不動産投資信託)」。
これまで多くの個人投資家や経営者が、これらを活用して資産を築いてきましたが、物件価格の高騰やキャップレートの低下が続く昨今、単純な「所有・運用」だけでは資産の最大化が困難になってきています。
そのような状況のなかで、運用のプロたちが「次の一手」として注目しているのが、M&A(事業承継・譲渡)を活用した出口戦略です。
そこで本記事では、3つの運用手法を比較しつつ、なぜ最終的にM&Aが有力な選択肢になり得るのか、その理由を詳しく解説します。
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目次
不動産投資・ファンド・REIT:それぞれの運用スキームと収益構造
はじめに、「不動産投資」「ファンド」「REIT」それぞれの運用スキーム、そして収益構造を解説します。
不動産投資(現物資産):安定収益と税務メリットの源泉
現物不動産投資の最大の魅力は、銀行融資を利用したレバレッジ効果と、減価償却による節税メリットにあります。
とはいえ、管理のコントロール権を自身が握ることができる一方で、空室リスクや修繕リスクを直接負うことになります。
不動産ファンド(私募):専門性による高レバレッジ戦略
特定のプロジェクトに対して投資家が集う不動産ファンド(私募ファンド)は、プロの運用による高利回りが期待できます。
ただし、一般的にクローズドな案件が多く、運用期間中の解約が困難という流動性の低さが課題です。
REIT(上場不動産投資信託):市場流動性と分散投資の仕組み
証券市場で取引されるREITは、数千円から投資可能な流動性の高さが特徴です。
複数の物件に分散投資されているためリスク耐性は高いですが、市場価格が金利動向や株式市場に左右されやすい側面があります。
共通の課題:物件価格高騰による「利回りの限界」
「不動産投資」「ファンド」「REIT」いずれの手法も、現在は「物件価格の高止まり」という壁に直面しています。
取得時利回りが低下するなかで、これまで通りの運用ではキャピタルゲイン、インカムゲイン共にかつてのようなリターンが望みにくくなっている状況です。
運用のプロが意識する「出口戦略(エグジット)」の重要性
運用利回りの限界がきている昨今では、出口戦略が重要な鍵を握っています。
では、なぜ出口戦略が重要なのか、その理由を解説します。
資産運用は「出口」の確定で完結する
インカムゲイン(運用益)を積み上げても、最終的な売却価格(キャピタルゲイン)が想定を下回れば、トータルの投資効率は悪化する一方です。
そこで、プロの投資家は購入時点ですでに「誰に、いつ、いくらで売るか」を明確に描いています。
「不動産売却」と「法人ごと売却(M&A)」の違い
これまでは、「物件」を単体で売却するのが一般的でした。
しかし、近年は不動産を保有する「法人(株式)」を丸ごと譲渡するM&Aの手法が選ばれるようになってきました。
これにより、譲渡所得税の軽減や、会社が持つ許認可・信用力を一括で引き継ぐことが可能になります。
なぜ今、不動産投資家やファンドが「M&A」に注目するのか
近年では、運用の新たな選択肢としてM&Aが注目を集めています。
なぜM&Aに注目が集まっているのか、その背景を解説します。
不動産利回りを凌駕する「事業投資」のキャッシュフロー
不動産の利回りが収束するなか、近年では実業(M&A)の利回りが上回るケースも珍しくありません。
そこで、不動産運用の知識を「事業」に応用し、より高いCF(キャッシュフロー)を求める層が増加しています。
M&Aによるシナジー創出とコスト削減
例えば、賃貸オーナーがビル管理会社や内装工事業者をM&Aで買収すれば、運用の内製化によるコストカットと利益率向上を同時に実現することができます。
そのため、資産と事業の「垂直統合」が運用の質を変えるといっても過言ではありません。
相続・承継問題の解決とスキーム構築
個人所有の不動産は相続時に分割が難しく、争族の火種にもなりかねません。
そこで、M&Aによって資産を整理・集約しておくことで、次世代へのスムーズな資産承継と納税資金の確保を両立することが可能になります。
投資家視点で実践する「企業の買い方・売り方」
投資家視点でのM&Aは、一般的な企業同士のM&Aと企業の買い方や売り方の考え方に違いがあります。
具体的な考え方をご紹介します。
REIT的視点:ポートフォリオの入れ替えとしての事業譲渡
REITがマーケット状況に合わせて物件を入れ替えるように、企業経営においても「ノンコア事業を売り、成長分野を買う」という動的な戦略が不可欠です。
特定事業に固執せず、資本効率を最大化させるためにM&A(経営資源の最適化)を行う考え方は、REITの運用哲学そのものです。
不動産投資(現物)的視点:含み益を確定させる「出口」の選択
実物不動産投資家が「利確(リカク)」を重視するように、企業オーナーも会社が持つ「不動産含み益」や「営業権(のれん)」をいつ現金化するかを常に検討すべきです。
物件単位の売却ではなく、会社譲渡という選択肢を持つことで、より大きなキャピタルゲインを狙う戦略を構築できます。
ファンド的視点:バリューアップ後の売却戦略
不動産ファンドが「安く買い、リノベーションやリーシングで価値を上げて売る」のと同様に、M&Aでも「不採算部門を買い取り、経営改善して再売却(または自社の柱にする)」という手法を取ることができます。
そのため、投資家が持つ「バリューアップの目利き」は、企業再生やM&Aにおいて最大の武器になり得るのです。
まとめ
これまで多くの個人投資家や経営者が、これらを活用して資産を築いてきましたが、物件価格の高騰やキャップレートの低下が続く昨今、利回りは限界に近づき、新たな選択肢としてM&Aが注目を集めています。
確かに、M&Aは投資家視点から見ても似る部分がありますが、一般的な投資とは異なりM&Aに関する専門的知識、そして成功させるためのノウハウが必要となります。
私たちM&Aベストパートナーズは、M&A仲介のプロフェッショナルとしてこれまで数多くのM&Aを成功に導いてきた豊富な実績とノウハウがございます。
新たな投資の選択肢としてM&Aを検討し、成功させたいとお考えの方は、ぜひ私たちM&Aベストパートナーズまでご相談ください。
