不動産仲介(売買・賃貸)の業界動向|M&Aが増加する背景も解説

著者
M&Aベストパートナーズ MABPマガジン編集部

不動産仲介業界は今、大きな転換期を迎えています。

長らく続いた低金利環境の変化や、深刻化する人手不足、さらにはテクノロジー(DX)の活用による競争の激化など、売買・賃貸を問わず、従来のビジネスモデルだけでは生き残りが難しい局面へと突入しました。

このような激しい環境変化のなかで、新たな成長戦略や事業承継の手段として急速に注目を集めているのが「M&A(合併・買収)」です。

かつては大手企業同士の戦略という印象が強かったM&Aですが、近年では地域密着型の中小企業による譲渡・譲受の事例が急増しています。

「なぜ今、不動産仲介業界でM&Aがこれほど活発化しているのか?」
「自社にとって、M&Aはどのようなメリットをもたらすのか?」

本記事では、最新の市場動向をふまえ、不動産仲介業界におけるM&Aの背景から具体的なメリット、さらには実際の成功事例までを詳しく解説します。

これからの不透明な時代を勝ち抜くための、経営戦略のヒントとしてぜひお役立てください。

この記事でわかること

↓ こちらから知りたい情報へ移動できます ↓

不動産仲介業界(売買・賃貸)の市場動向

はじめに、不動産仲介業界の市場動向について解説します。

レインズ新規登録件数は高水準

既存住宅(中古住宅)市場の活性化を背景に、売買仲介の取扱件数は堅調となっており、特に都市部での需要が根強い状況です。

参考:公益財団法人東日本不動産流通機構首都圏不動産流通市場の動向(2024年)

大手シェア拡大と中小の苦戦

資本力のある大手による店舗網拡大やIT投資が進む一方、地場の中小事業者は集客コストの増大と人材不足が課題となっています。

DX推進による業務効率化が急務

オンライン内見や電子契約の普及により、IT基盤を持たない企業との格差が広がっており、DX推進による業務効率の向上が急務となっています。

参考:国土交通省不動産分野におけるDXの推進について

不動産仲介業界(売買・賃貸)でM&Aが活発な背景

市場変化に伴い生き残りが難しい局面となっている昨今、新たな生き残り戦略としてM&Aが活発化しています。

なぜM&Aが活発になっているのか、その背景を解説します。

深刻な後継者不在問題

経営者の高齢化が進むなか、親族や従業員に後継者がおらず、廃業を選択するケースは少なくありません。

そこで、M&Aによって第三者への承継を選択するケースが急増しています。

資格者(宅地建物取引士)と営業人材の確保

専門知識を持つ人材の採用難を背景に、人材を「会社ごと」譲り受けることで即戦力を確保するM&Aが多く行われています。

異業種からの「周辺領域」への参入

建設・リフォーム業や金融業が、川上(物件情報の源泉)である不動産仲介業を傘下に収め、垂直統合をするケースも多いです。

不動産仲介業界(売買・賃貸)でM&Aを行うメリット

M&Aは、譲受する側だけでなく、事業を譲渡する側にもさまざまなメリットが得られます。

それぞれの立場から見たメリットをご紹介します。

譲渡側のメリット

M&Aによって事業を譲渡する側が得られる主なメリットは、以下のとおりです。

  • 大手プラットフォームの活用:
    大手の集客力やITインフラを導入でき、従業員の生産性が向上する。
  • ハッピーリタイアの実現:
    創業者が売却益を得ると同時に、借入金の個人保証を解除できる。
  • 顧客基盤の維持:
    長年培った地元の顧客名簿や信頼関係を、消滅させずに継承できる。

譲受側のメリット

事業を譲受する側が得られる主なメリットは、以下のようなことが挙げられます。

  • エリアドミナントの強化:
    自社未進出エリアの拠点や店舗網を、一から立ち上げるよりも低リスク・短期間で獲得できる。
  • 免許・信頼の引き継ぎ:
    地域に根付いた社歴や、不動産業としての実績・免許番号の継続による信頼性を獲得できる。

不動産仲介業界(売買・賃貸)で実際に行われたM&A事例

不動産仲介業界では、これまで数多くのM&Aが行われてきました。

実際に行われたM&Aの事例を幾つかご紹介します。

大東建託のM&A

大東建託株式会社は、子会社で賃貸仲介サービスを手掛けるハウスコム株式会社を株式交換で完全子会社化しました。

ハウスコムは賃貸・仲介業務を行っており、この完全子会社化によってグループ内での仲介ネットワークの強化を図るとしています。

参考:大東建託株式会社ハウスコム株式会社大東建託株式会社によるハウスコム株式会社の 完全子会社化に関する株式交換契約締結(簡易株式交換)のお知らせ

アーキテクツ・スタジオ・ジャパン(ASJ)のM&A

建築家による住宅、商業施設、集合住宅など建築物の設計・施工サポートを行うアーキテクツ・スタジオ・ジャパン株式会社(以下、ASJ)は、デジタルマーケティングを行うMED株式会社の全株式を取得、連結子会社化しました。

このM&Aにより、ASJが企画・計画してきた営業・マーケティング、現場管理におけるAI技術やデジタル管理手法の導入、管理系業務におけるDXかなどの推進を新たなサービスとして建築家ネットワークに提供することを事業化するとしています。

参考:アーキテクツ・スタジオ・ジャパン株式会社MED株式会社の株式の取得(連結子会社化)に関するお知らせ

ハウスコムのM&A

賃貸仲介サービスを手掛けるハウスコム株式会社は、完全子会社で不動産に関するFCチェーンシステムの企画・立案・運営・提供、及び不動産に関するポータルサイト運営を行う株式会社シーアールエヌを吸収合併しました。

このM&Aにより、シーアールエヌが手掛けてきた事業を本社直轄部門として再編し、経営体制を強化。経営資源の集中投下やガバナンス強化、シナジーの最大化を図るとしています。

参考:ハウスコム株式会社シーアールエヌ株式会社の株式取得に関するお知らせ

まとめ

長らく続いた低金利環境の変化や、深刻化する人手不足、さらにはテクノロジー(DX)の活用による競争の激化などの影響により、不動産仲介業界は今、大きな転換期を迎えています。

とはいえ、自社だけで生き残り戦略を策定・実行することが難しいケースは多く、解決策の一つとしてM&Aが活発な動きを見せています。

しかし、M&Aを成功させてシナジー効果を最大化させるためには専門的な知識や経験が必要不可欠となるため、M&A仲介会社によるサポートを欠かすことができません。

私たち&MAベストパートナーズは、不動産業界に特化したM&A仲介会社として、これまで数多くのM&Aを成功に導いてきた豊富な実績、そして実績に裏付けされたノウハウがございます。

激しい市場競争に打ち勝ち、不動産仲介業界で生き残りを目指す選択肢としてM&Aを検討されている方は、まずはお気軽にM&Aベストパートナーズまでご相談ください。

不動産業界に精通した専任アドバイザーが、M&Aの目的などを丁寧にヒアリングさせていただき、目標達成に向けたサポートをさせていただきます。

著者

MABPマガジン編集部

M&Aベストパートナーズ

ADVISOR

各業界に精通したアドバイザーが
多数在籍しております。

VIEW MORE

M&Aストーリー一覧へ