長年、地域医療や介護の現場を支えてきたリハビリテーション施設。 しかし昨今は、多くの経営者が「後継者がいない」という深刻な壁に直面しています。
「自分が引退したら、この施設はどうなるのか」
「大切にしてきたスタッフや利用者を路頭に迷わせたくない」
このような不安を抱えながらも、具体的な相談先が見つからず、「廃業」の二文字が頭をよぎることもあるかもしれません。
廃業は確かに選択肢の一つになるかもしれませんが、多額の廃業コストや個人保証、そして地域からの信頼の喪失といった重いリスクを伴います。
そこで、廃業を回避する選択肢として近年増加しているのが、M&Aによる第三者への事業承継です。
本記事では、リハビリテーション施設を廃業することで起こりうるリスク、そしてM&Aによって得られるメリットを詳しく解説します。
後継者問題に直面し、どのようにして施設を次世代へと引き継げば良いか悩まれている方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
リハビリテーション施設で後継者問題が起きている背景
はじめに、なぜリハビリテーション施設で後継者問題が深刻となっているのか、その背景を解説します。
オーナー経営者の高齢化
少子高齢化などの影響を受け、日本の経営者層の平均年齢は上昇しています。
帝国データバンクの調査によると、2024年時点での全国の社長平均年齢は60.2歳と、前年を0.2歳上回った結果となっており、過去最高を更新しています。
また、社長交代の平均年齢は68.6歳となっており、これらの状況を踏まえるとリハビリテーション施設のオーナー経営者も同様に高齢となっていることが伺えます。
参考:帝国データバンク|全国「社長年齢」分析調査(2024年)
引き継ぐ人材が見つからない
親類の「家業を継ぐ」という意識の希薄化、既存スタッフに経営意欲がない・そもそも経営に向かない、などの原因によって事業を引き継げる人材が見つからず、頭を抱えるリハビリテーション施設経営者は少なくありません。
属人化することへの不安
特に経営者のカリスマ性で集客している場合、「事業を他者へと承継することで経営破綻するのでは?」という不安から承継に踏み出せず、時間だけが経ってしまっているリハビリテーション施設は多いです。
「後継者不在」によってリハビリテーション施設を廃業する4つのデメリット
「後継者不在」は、リハビリテーション施設の存続を左右する重要な問題ですが、なかには廃業を検討する経営者が少なくありません。
しかし、廃業を選択することで次のようなデメリットが生じるため、慎重な検討が求められます。
利用者のリハビリ難民化
リハビリテーション施設は、利用者にとって自身の身体機能の維持や回復をするうえで重要な場所です。
通っている施設が廃業となった場合は新たな施設を探す必要がありますが、リハビリテーション施設は理学療法士などの配置が義務付けられているため定員が設けられています。
そのため、すぐに施設が見つけられなかった場合はリハビリ難民となり、これまで施設を信用して通ってくれていた利用者が非常に困ることになってしまいます。
スタッフの雇用喪失
廃業を選択した場合、これまで一生懸命利用者の健康サポートをしてくれてきたスタッフが仕事を失うことになります。
少子高齢化によってリハビリテーション施設自体の需要は高まっているものの、有資格者の増加による求人数の飽和、予算の都合上新規雇入ができないといった施設が多いといった背景からすぐに就職できるとは限りません。
そのため、スタッフやその家族の生活が危ぶまれる恐れがあります。
廃業コストと借入金の個人保証
リハビリテーション施設を廃業する場合、施設の原状回復費用やスタッフへの退職金、リースの残債支払いなど、多額の廃業コストが発生します。
また、廃業の場合は経営者の個人保証によって借り入れた資金の返済も残るため、金銭的負担が大きくのしかかります。
地域社会での信用失墜
リハビリテーション施設は「地域の社会基盤」であり、その多くは居宅介護支援事業所や医療機関などからの紹介で成り立っています。
利用者を含め、廃業理由を丁寧に説明・理解を得たうえで、新たな通所先探しを手伝うなどのフォローをしなければ、責任を問われ精神的苦痛を伴う可能性があります。
廃業という選択だけでも苦渋の決断であるため、その後も精神的苦痛を伴うことは大きな負担となるでしょう。
M&Aがリハビリテーション施設にもたらす3つの安心
後継者不在が問題となっているリハビリテーション施設では、M&Aによって第三者へと事業承継をする経営者が増加しています。
M&Aによって得られる3つの安心をご紹介します。
創業者利益の獲得と個人保証からの解放
M&Aによって事業を承継することにより、創業者利益を得ることができます。
創業者利益を活用しセカンドライフを充実させたり、新規事業にチャレンジする経営者は少なくありません。
また、手続きを経て買手側が新たな保証人となることにより、個人保証からの解放を目指す経営者もいらっしゃいます。
契約内容によって個人保証の引き継ぎがされない場合であっても、売却益によって返済し、返済の重圧からの解放を目指す方も少なくありません。
経営基盤の強化
リハビリテーション施設全体の経営状況はよいとはいえず、コロナ禍での利用率低下、人件費や物価高騰による経費の圧迫といった課題を抱えています。
そこで、M&Aによって大手企業の参加に入ることにより、親会社のリソースを活用して経営基盤を強化し、事業運営の立て直しを目指す施設が増加しています。
地域貢献の継続
前述したとおり、リハビリテーション施設を廃業すると、これまで通ってくれた利用者がリハビリ難民となるリスクが非常に高いです。
しかし、M&Aによって施設を存続させることができれば利用者は継続して通うことができ、引き続き地域医療に貢献することができます。
M&Aを成功させるためにすべきこと
M&Aはリハビリテーション施設の継続に非常に有効な選択肢といえますが、成功させるためには幾つかのポイントを抑える必要があります。
自社の価値を客観的に評価する
M&Aの検討をはじめるにあたって、「いくらで売却できるか」だけではなく、「誰に求められる施設か」というように自社の価値を客観的に評価し、知ることが大切です。
- スタッフの人数と質:
理学療法士(PT)や作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)といった有資格者がどれだけ在籍しているか - 稼働率と利用者属性:
現状の稼働率、安定した利用者紹介ルートがあるかなど - 地域ネットワーク:
医療機関との連携の密度 - マニュアルが標準化されているか:
誰でも質の高いサービスが提供できるようになっているか - 立地の優位性:
競合施設との距離、送迎や通所の利便性など
NDAの締結
M&Aの交渉を進めるためには、自社のさまざまな情報を相手へ提供することになります。
特に利用者の属性なども提示する場合、情報漏洩に十分な配慮が必要となり、万が一漏洩した場合は信用を失うだけでなく、法的罰則を科せられる可能性もあります。
そのため、M&Aをする際は必ずNDA(秘密保持契約)を締結し、情報漏洩対策を徹底することが重要です。
経営理念が合致する企業と交渉を進める
「とにかく早く事業を引き継ぎたい」といった理由で売却先を決めてしまった場合、経営方針の違いから利用者離れが起こったり、新たな方針に馴染めずスタッフが離職したりする可能性があります。
そのため、しっかりと時間をかけて考えを聞き出し、経営理念が一致、もしくは賛同できる企業と交渉を進めるようにしましょう。
M&A仲介会社によるサポートを受ける
M&Aのプロセスは複雑で、時間がかかるだけでなく専門的知識やノウハウを必要とします。
そのため、検討を始めたらできるだけ早い段階でM&A仲介会社などの専門家へサポートを依頼しましょう。
私たちM&Aベストパートナーズには、リハビリテーション施設を含む医療・ヘルスケア業界に精通した専任アドバイザーが在籍しており、M&Aを検討している経営者の皆様を丁寧にサポートさせていただきます。
M&Aによる事業承継を検討されているリハビリテーション経営者の方は、まずはお気軽にM&Aベストパートナーズまでご相談ください。
まとめ
「後継者不在問題」は社会全体の課題となっており、リハビリテーション施設も例外ではありません。
しかし、後継者が不在だからと廃業をした場合、利用者がリハビリ難民となるだけでなく、これまでともに利用者のサポートをしてきてくれたスタッフも仕事を失うことになります。
このように、後継者不在による廃業で起こりうるリスクを解決する方法として、M&Aは非常に有効な選択肢です。
私たちM&Aベストパートナーズは、これまで数多くのM&Aを成功に導いてきた豊富な実績がございます。
M&Aによってリハビリテーション施設を存続させ、今後も地域医療に貢献したいとお考えの方は、まずはお気軽にM&Aベストパートナーズまでご相談ください。
リハビリテーション施設はもちろん、医療・ヘルスケア業界に精通した専任アドバイザーが、M&Aの成功まで伴走型のサポートを全力でさせていただきます。
