ー信頼×裁量で経営者の未来を切り拓くー MR〜中国在住、M&Aの現場へ 経営者と描く挑戦の軌跡

2025-10-20
社員インタビュー
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「信頼」が切り拓いたMR時代の挑戦

学生時代から社会人にかけて、どんな道を歩まれてきましたか?

大学を卒業して2011年、塩野義製薬株式会社にMR職として入社しました。横浜支店に配属され、最初の8年間は病院や薬局をひたすら訪問する毎日でした。朝早くから夜遅くまで訪問し、医師や薬剤師の方々と信頼関係を築き、自社製品の情報提供が主な仕事でした。「数字だけ追えばいい」という考えではなく、「どうしたら患者様や先生方のお役に立つことができるだろうか」といった想いで毎日活動していた記憶があります。

信頼が積み重なると自然と顧客からの相談も増え、沢山のコミュニケーションが生まれることで知識、経験が加速度的に蓄積され、より具体的な提案ができるようになりました。私達人間って一人でできることに限界があると思います。仕事も日常生活も、沢山の人々で成り立っているのだと感じることができたのは、前職時代の現場経験があってだと考えています。

その後、海外へ赴任されたそうですが、どのような経緯だったんですか?

2019年4月に横浜支店でのMR職から社内公募制度を利用して、本社の海外事業本部へ異動しました。異動当初は営業と本社との業務の違いや求められる能力の違い、自分自身の能力やスキルと求められる能力やスキルにギャップを感じ、悩む日々が続きました。ただ社内外の多く方のサポートがあり、自身の強みを最大限に活かせていないながらも日々奮闘していました。そこで2020年4月から海外駐在員として中国へ赴任することになり、(コロナで駐在時期後ろ倒しになり2020年9月)子会社の戦略企画部長を務めました。

海外駐在中は日本で経験できない、かけがえのない経験をすることができました。コロナ禍や言語の壁、自身の力不足など様々な要因がありましたが、正直なにも成し遂げることができなかった、悔しい駐在生活でした。当初、赴任期間を前倒しして早期帰国、その後は再び本社業務に戻りました。海外駐在経験や本社での業務、適性、自身の強みの観点からも「もっと自分の経験や強みを活かせるフィールドはないだろうか」と考えるようになったのも、この時期です。

世界で見つけた、経営を動かす視点

MRからM&Aアドバイザーの道に進まれたのは、どういうきっかけだったんですか?

正直、最初からM&A業界を目指していたわけじゃないんです。

実は、愛社精神ありましたし、塩野義の中で、出世したいと漠然と思っていました。入社後、数年経過して、MR不要論が業界で問われ、塩野義製薬本体でも営業人員の縮小、優秀な方が本社に異動することを目の当たりし、私自身も本社異動に強い漠然とした憧れがありました。正直に言えば、別に本社にいってやり遂げたいことなんてなかったんです。本社であればどこでも良かったんです。

異動した「海外事業本部」はキラキラしていてカッコイイという個人的な感覚、今思えば自身の海外、言語コンプレックスから解消するために選択したのだと思います。上述しました通り、社内公募制度を利用して本社勤務への異動を希望し営業での成績、プレゼンテーションは得意でしたので、希望通り「海外事業本部」に異動できました。現実甘くなかったのは上述の通りです。本社には東大、京大出身で、英語も薬の知識も豊富な人ばかり。加えて、グローバルな市場で〇〇をやりたい等、明確にやりたいことがあり、能力がある方ばかりの中で私が活躍できなかったのは日の目をみるよりも明らかです。このまま会社に残っても、50歳くらいにはグループ会社に出向して、やりがいのないキャリアを歩むことになる…それはそれで一つのキャリア、生き方だと思う反面、自分はどうしたいのだろうか、かっこつける、世間体を大事にするよりも「自分の強みを活かせる仕事をやって毎日刺激のある生活を過ごしたい」と私は後者の選択肢を行使しようと思いました。

新しい挑戦に踏み出す決断は、やはり大きなものだったのでは?

そうですね。自分の強みを最大限に活かしながらも、塩野義製薬の安定した環境や手厚い制度を手放してでも得られるリターンのある仕事と考えた時に外資系の生命保険営業しか思い浮かばなかったのが最初です。きっかけは忘れてしまいましたが、ある日「M&A仲介業界」を知り、”これは面白そうだ”、”自分の努力次第でリターンも大きい”と直感的に思い、情報収集の上で新たな道に挑戦することを決めました。

ちなみに転職でいう3つの手錠があるといわれています。

1.家族の手錠 2.黄金の手錠 3.キャリアの手錠

自分次第で2.3番は考え方でどうにでもなる一方で「1.家族の手錠」で転職や起業に踏みとどまる方が多いと聞いています。

私の場合、妻が寛容だったといいますか、大企業勤務×安定報酬だった私の転職を全く否定せず、受け入れてくれたことが大きいです。というのも私と妻が出会ったのは塩野義の営業時代でいわゆる私が営業でギラギラした時です。その私をみて、付き合い、結婚しました。翻って、本社に異動してからの私は毎日、悩み、成果をあげられず、キャリア迷子状態、死んだ魚の眼をしている、全くキラキラしていない。それがあの時の毎日キラキラしているあなたになる可能性があるのであればいいんじゃないといった軽い感じでした。

そこで私は必ず転職から1年後、お金と時間を家族に持ち帰ってくると約束し、1年間は家庭のことはそこそこにハードワークをさせてほしいといって、M&A仲介業界に入る覚悟を決めた記憶があります。

数あるM&A会社の中で、なぜMABPを選ばれたんですか?

当初は「なんとなく」今ほどM&A仲介会社が多くない、また情報開示も限定的であったことから上場企業メインで転職活動を進めていました。MABPのことは転職終盤になるまで正直知らなかったんです。転職活動も終盤に入るところで、ふとしたご縁でM&A業界に特化したエージェントと話す機会がありました。話を聞くうちに、これまで自分が持っていた知識が断片的で不十分だったことに気づいたんです。さらにその方から「見栄や建前で本社に行ってうまくいかなかったのに、また“上場企業だから”という理由だけで選ぶのは同じことですよね」と指摘を受けました。その言葉が心に響き、そこで初めてMABPの面接受けることにしたんです。

ただ、選考では一度「書類選考」で落とされしまったんです。当時のヘルスケアチーム部長の徳丸さん(現取締役)は、私の「製薬、本社、海外駐在、MBA」という経歴を見て、「M&A仲介の泥臭い業務は難しいのでは」と思って、見送りにしたんです…と入社後に聞きました(笑)むしろ私泥臭いことしかできないんですけどね…(笑)。再度エージェントの方の後押しもあって面接が実現し、実際に1時間話してみると意気投合しました。徳丸さんの「MABPで業界ヘルスケアNo.1を目指す」という熱意に感銘を受け、「この人のもとでゼロから学びたい!」と強く思い、内定を応諾し、2021年10月に入社をしました。

裁量と責任の中で成長する

――MABP入社後の環境はいかがでしたか?

とにかく裁量が大きくて、全ては自分次第です。塩野義製薬では自分が求めていない・必要としていないと思っている知識でも問答無用になにからなにまで手厚い研修・教育体制がありました。前職のお陰で社会人としてのビジネススキルやマナーが構築され、今の土台・型ができたと思います。そのため私がもう一度社会人1年目に戻るとしても研修や教育が手厚い、様々な職種がありキャリアの幅を広げることができるいわゆる「大企業」にいくと思いますし、もちろん希望に満ち溢れた新社会人が新卒でM&A業界に入ってくれることは嬉しいですが個人的には新卒は大企業がおススメです。(笑)理由は上述の通りであることと、自分のことですが、自分にとって何が得意、楽しい、大切にしていることが意外とわからないじゃないですか。だから選択肢を狭めることなく、まずは新卒は大企業に入り、少し社会人経験をして、是非M&A仲介業界に来てくれたらいいなと個人的に思っています。もちろんM&A仲介業界の中でも上場している会社、非上場の会社があり、研修、教育機会、制度が整っていないわけではないと思います。話が長くなりましたが、MABPは自分が必要だと思うことをその都度、学びます。

そのため、自分の意思で学べる時間が多くて、やりがいを感じました。財務や契約書、案件の進め方などを独学や先輩、上長そして同僚・後輩に聞き学びました。むしろ後輩や同僚の方が聞くかもしれません。ちょっと話が逸れますがMABPに集まるアドバイザーはバックグラウンドが多種多様なため、年齢、役職、性別関係なくフラットで気持ち悪いくらい仲が良いこと、いつでも親切に教えてくれるアドバイザーが多い印象です。業種特化×エリア特化×少数精鋭でやっているこその社内の雰囲気だと思っています。とても働きやすいです。MR時代の経験もそのまま活きます。信頼関係の構築力や提案力、ヒアリング力は、売り手・買い手双方の理解を深めるのにすごく役立ちますし、前職でヘルスケア業界を肌感覚で理解しているので、同分野の案件では強みを発揮できています。

自分の裁量で動ける環境なんですね。入社後は、具体的にどんなことに取り組んでいましたか?

M&Aや財務の知識は全くなかったので、とにかく本を読み漁り、顧客訪問を重ね、疑問があれば自分で調べる。睡眠時間を削ってまで勉強する日もありましたが、やっぱり自分が必要だと思ってやる勉強はポジティブで、苦にならなかったですね。

転職者ならではの強みはありますか?

製薬会社出身として、薬局や医療法人、介護施設といったヘルスケア業界のビジネスモデルや常識を肌感覚で理解していることが強みです。やはり何かを極めた経験は、どんな場面でも必ず力になると実感しています。

M&Aの魅力と仕事観

仕事の面白さや可能性はどう感じますか?

同じ会社は一つとしてなく、経営者の個性や課題、強みも本当に様々です。その一筋縄ではいかないところが、難しくもあり面白くもあり、飽きません。売り手と買い手を引き合わせるという、まさに『お見合い』のフェーズは特に楽しく、そこから先のプロセスで課題を整理し、双方にとって最適な解決策を見つけられたときに、大きな手応えを感じます。成功した瞬間には、自分の提案や調整を通じて『経営の未来を前に進められた』と実感できる。これが、M&Aの仕事ならではの魅力です。

仕事で大切にされていることは何ですか?

「当事者意識」と「フラットな立場を保つこと」です。単なる仲介役にとどまらず、売り手企業の一員として会社の状況や課題を深く理解し、買い手の立場や気持ちも丁寧に考えながら、「自分ごと」として案件に向き合うことを意識しています。

そして何事にもメリット・デメリットは存在すると考えており、絶対、100%というのはないと考えます。意思決定をお願いするとき、メリット・デメリットを必ずお伝えした上でフラットな立場で顧客の皆様に寄り添えるパートナーを意識しています。

チームやご自身の強みについても教えてください。

人の懐に入るのが得意だと言われます。また、自分の強みと弱みも正確に把握しています。苦手なこと、わからないことは良い意味で人に頼り、自分の得意なことで貢献する――助け合いの精神がチーム、会社の中では浸透していますし、私も意識しています。

またチームメンバーの強みと弱みを把握して、最も活躍できる環境を作ることも心掛けています。「なぜこの会社に来たのか、何をしたいのか」をヒアリングして、個性に合わせて関わり方を調整。部下とは週1で面談して、時には趣味の話で終わることもあります。フランクなコミュニケーションも大事にしていますね。

“任される喜び”と今後の挑戦

M&Aの仕事で、一番やりがいを感じる瞬間は?

オーナー様から「永沢さんにこの会社を任せたい」と言われる瞬間ですね。単なる仲介役じゃなくて、なんでも相談できるパートナーとして認めてもらえる。その瞬間が一番嬉しいです。仲介という性質上コントロールできないこと多々ありますが、それも含めてやりがいです。

成長のためにチャレンジしていることはありますか?

最大の挑戦はマネジメントや組織への貢献、成長をどう遂げていくべきかです。数多くのある仲介会社として顧客に短期的だけではなく、中長期的に持続的にどう選ばれ貢献していくか。顧客ファーストは当たり前ですが、会社を信じて、私を信じて一緒に働く従業員は宝だと考えています。折角、前職で活躍していたアドバイザーが色々なものを捨てて、MABPを選び一緒に働いています。だからこそ、顧客だけではなく、従業員の期待に応えることができる会社、組織を目指したいと思います。だからこそこれまではプレイヤーとして成果を追求してきましたけど、部長として更にいえば今後執行役員、役員として、会社全体の数字を継続的に上げるにはどうすればいいかをもっと考えるようにしていかないといけないと考えています。数字を出せなければ絵に描いた餅で元も子もありません。徹底的に。「どうすれば会社が良くなるか」「どうすれば皆が働きやすくなるか」「チームメンバーが成果をあげるか」と自然と考えることになったことが、自己成長だなと感じています。その分毎日厳しくサポートします(笑)

今後のキャリアビジョンは?

もちろん個人として成長することも大事ですが、それ以上にMABPのメンバーと一緒に会社をさらに成長させて、違う景色を見ることを目標にしています。だから一緒に働くなら、「自分ごととして考えて動ける人」や、「チームや会社の成長にワクワクできる人」とぜひ一緒に挑戦したいですね。失敗しても、そこから学びながら前に進める人なら、きっと一緒に面白い景色が見られる。あなたも、その一歩を踏み出してみませんか?お待ちしております!

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