ラクスルは10日、印鑑ネット販売最大手のAmidAホールディングスに対して完全子会社化を目的にTOB(株式公開買い付け)を行うと発表。ラクスルが展開する印刷事業とAmidAの印鑑通販は顧客の親和性が高く、双方のサプライチェーン(供給網)を融合することで、競争優位性の高い価格や納期の実現につなげる。買付代金は最大40億166万円。AmidAはTOBに賛同意見を表明した。
AmidA株の買付価格は1株につき951円で、TOB公表前日の終値456円に108.55%のプレミアムを加えた。買付予定数は420万7846株。買付予定数の下限は所有割合66.67%にあたる280万5200株。AmidA創業者で筆頭株主の藤田優社長が所有する株式47.65%をはじめ、藤田氏の親族が所有する合計72.84%の株式についてはTOBに応募する予定で、TOBの成立が確実となっている。
買付期間は8月14日~9月25日の30営業日。決済の開始日は10月2日。公開買付代理人はみずほ証券。TOBが成立すれば、AmidAの東証グロース市場への上場は廃止となる。
AmidAは1998年に現社長の藤田氏が印鑑のインターネット販売を目的として創業。2000年にハンコヤドットコムを設立し、印鑑、スタンプ、表札、名刺印刷などのEC(電子商取引)通販事業に本格的に乗り出した。2014年にAmidAに社名変更。2016年に持ち株会社制に移行し、EC通販事業を中核に、ECサイトへの集客やインターネット広告などのデジタルマーケティング事業を手がける。2018年に東証マザーズ市場に上場し、2022年4月に東証グロース市場に移行した。
製造、建設、不動産、
医療・ヘルスケア、物流、ITのM&Aは
経験豊富な私たちがサポートします。