イオンは25日、首都圏を地盤とする食品スーパーのいなげやを子会社化することで基本合意したと発表。
11月をめどに出資比率を現在の17.01%から51%に引き上げる。そのうえで1年後の2024年11月にイオン傘下で「マルエツ」「カスミ」「マックスバリュ関東」の3食品スーパーを運営するユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(USMH)といなげやを経営統合させ、「関東における1兆円のスーパーマーケット構想」の実現につなげる。
いなげやは1900年に東京都立川市で創業し、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県でスーパー「いなげや」を約130店舗、ドラッグストア「ウェルパーク」を約140店舗展開している。2023年3月期業績予想は売上高2485億円、営業利益18億9800万円、最終赤字10億6100万円。
イオンは2002年にいなげやに出資し、商品や店舗開発などの分野で提携関係にあった。いなげやの子会社化の具体的な手法や条件などは今後詰める。
USMHは2015年3月、マルエツ、カスミ、マックスバリュ関東の3社により設立した持ち株会社。イオンはUSMHの株式53.59%(間接保有分を含む)を保有し、同社を子会社としている。2024年11月をめどとする経営統合に伴い、いなげやはUSMHの傘下(100%子会社)に置かれ、東証プライム市場への上場は廃止となる。USMHの2023年2月期業績は売上高7086億円、営業利益63億8400万円、最終利益13億3600万円。
イオン、いなげや、USMHの3社は近く、統合準備委員会(仮称)を設置し、PB(プライベートブランド)商品の導入拡大、商品の調達拡大などをはじめ業務提携の具体的な方針や内容について協議に入る。
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