ウェルビーは8日、MBO(経営陣による買収)で株式を非公開化すると発表した。大田誠社長が国内投資ファンドのポラリス・キャピタル・グループ(東京都千代田区)と組んでTOB(株式公開買い付け)を行う。買付代金は最大約240億円。主力の障害福祉分野をめぐってはサービスの高度化に対する社会的要請への対応や、安定的な人材確保などが経営課題となる中、短期的な業績や株価にとらわれず事業改革を進められる体制が必要と判断した。
買付主体はポラリス・キャピタル・グループが設立した買収目的会社のPTCJ‐5ホールディングス(東京都千代田区)。ウェルビー株の買付価格は1株につき1089円で、TOB公表前日の終値851円に27.97%のプレミアムを加えた。
買付予定数は2207万6617株。下限は所有割合46.67%にあたる1286万1700株。筆頭株主の大田社長は所有する43.08%のうち20%分についてTOBに不応募とする。ウェルビーはTOBに賛同し、株主に応募を推奨することを決定した。TOBが成立すれば、東証プライムへの上場が廃止となる見通し。
買付期間は2月9日~3月26日の30営業日。決済の開始日は4月2日。公開買付代理人はみずほ証券。
一連の取引完了後、ポラリスが90%、残る10%について現経営陣のうち大田社長が8.23%、千賀貴生副社長が1.2%、伊藤浩一取締役が0.57%をそれぞれ出資する構成とする。
ウェルビーは2011年に精神障害や知的障害、発達障害など障害者の就労促進を目的に設立。児童発達支援、放課後等デイサービス、自立支援、障害者向け職業紹介などに事業の幅を広げてきた。2017年に東証マザーズに上場し、2021年に東証1部に昇格(2022年4月に東証プライムに移行)。
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