M&Aストーリー

長生 忠之 さま(個人事業主)
ご成約事例

薬局閉鎖の危機を乗り越えて。M&Aが拓く夫婦の新たなステージ

会社・事業内容等について

  • 代表 長生忠之さま個人のご経歴を教えてください。

    私は近畿大学を卒業後、大手の住宅メーカーに就職しました。実家では、収益マンションを運営する不動産賃貸業を営んでおりましたが、30歳の時に父が急逝したんです。

    そこで母を社長に立て、私は専務として事業を引き継ぎました。今から20年ほど前には、薬剤師である姉と共に薬局経営にも乗り出します。医療の分野にはもともと興味がありましたし、今後の社会にとって必要不可欠な成長産業だと感じていたのも大きかったですね。

    現在は薬局の経営に加え、不動産事業も続けながら、個人的には演歌のCDをリリースしたり新歌舞伎座に出演したりと、芸能活動にも力を入れています。少し異色かもしれませんが、どれも私の人生にとって大切な活動です。

  • 会社の事業内容を詳しく教えてください。

    大阪市内で「アトム薬局」と「シルク薬局」の2店舗を経営してきました。

    シルク薬局は、住吉区の閑静な住宅街の一角に位置し、地域の皆さんに親しまれてきた店舗です。一方、アトム薬局は西成区にあり、最寄り駅のすぐ近くに構えています。こちらは、隣接する耳鼻咽喉科の患者さんを中心に、日々多くの処方箋をお預かりしています。

    いずれも個人事業として運営してきた小規模な薬局ですが、経験豊富な薬剤師がそろっており、少人数ながらもきめ細かなサービスを提供してきました。患者さま一人ひとりとしっかり向き合うことで、地域医療に貢献してきたと自負しています。

  • 開業~今に至るまでを教えてください。

    約20年前、最初に「シルク薬局」を開業しました。場所は個人医院の門前で、開業当時の先生とはもともと友人関係にあり、そのご縁から事業をスタートしました。

    その後、先生が医院を移転されることになり、一度は薬局を他の方に譲ったのですが、さまざまな経緯を経て、移転先でも再び私たちが新たな店舗を立ち上げることになったんです。これが現在の「シルク薬局」となっています。

    一方で、知り合いの不動産業者さんから「この物件で薬局をやってみないか」と声をかけられたことがきっかけで、「アトム薬局」を新たに出店しました。こうして2店舗体制となり、地域密着型の薬局として現在に至っています。

M&Aに至る背景

  • M&Aを検討された「背景」や「経緯」を教えてください。

    M&Aを本格的に検討し始めたきっかけは、2店舗のうち片方を任せていた薬剤師さんから「高齢なのでもう辞めたい」との申し出があったことです。

    すぐに代わりの薬剤師さんを探しましたが、即戦力になりそうな方はなかなか見つからず、妻にも本業の合間を縫って往復2時間かけて店舗に通ってもらうなど、負担をかけている状況でした。

    また、将来的なことを考えた時、2人いる私の娘たちに、この薬局事業を継がせるのは現実的ではないと判断しました。従業員さんたちも皆、高齢になってきており、このままでは人材の確保もますます困難になるだろうとも思いましたね。

    一時は「もう店舗を閉鎖するしかない」と考えていたのですが、ふとしたご縁からM&Aという選択肢に出会いました。薬局を丸ごと他社に託すことで、従業員の皆さんが今後も安心して働ける環境を残せるのではないかと考えたんです。

    姉に相談すると、かつて一緒に働いていた薬局の社長さんから、M&Aベストパートナーズ(MABP)の岡田さんをご紹介いただきました。実は姉自身も過去に、別の仲介会社を通じて薬局4店舗をM&Aで譲渡していて、その経験も意思決定の後押しとなりました。

弊社との出会い

  • MABP担当アドバイザーの印象を教えてください。

    MABPの岡田さんと初めてお会いした時、まず感じたのは「スマートでスタイリッシュな方だな」という印象でした。とてもご多用な様子で、昨日まで東京にいたかと思えば、今日はもう大阪にいるといった具合にフットワークも軽く、全国を飛び回っておられるようでした。

    何よりも感心したのは、その行動力と仕事の早さです。書類の準備もスピーディーで、こちらが頼んだことはすぐに対応してくれました。また、うちの事務員ともまめに連絡を取ってくれていて、細かい部分まで丁寧にケアしてくれる姿勢に、とても安心感がありましたね。

    清潔感があり、年齢こそ若いものの話をしていてしっかりと芯もあって、非常に頼りがいのある方だと感じました。本当にお任せしてよかったと思っています。

M&Aの決断

  • ご成約までの経緯を教えてください。

    MABPの岡田さんをご紹介いただいたのが、2024年の12月初旬のことでした。すぐに動いてくださり、12月11日には直接お会いして、正式にM&Aがスタートします。

    その後の進行も非常にスピーディで、年末にはすでにTOP面談が実現。翌2025年2月10日には先方との契約書の締結に至りました。

    その後、途中で少しばかりハプニングもあったのですが何とか乗り切り、2025年4月末、無事にクロージングを迎えました。ここまでスムーズに進められたのも、岡田さんの迅速な対応と丁寧なフォローのおかげだと感謝しています。

  • M&Aの際に重きを置いた点を教えてください。

    私がM&Aにおいて最も重視したのが「スピード感」と「安心感」の2点です。

    まずスピード感についてですが、長年支えてくれていた薬剤師さんが「2025年3月で完全に引退したい」とおっしゃっていたことが背景にあります。それまでに次の体制を整えなければ、薬局の運営が立ち行かなくなるという切迫した状況でした。

    そんな中、岡田さんの動きは本当にスピーディーで、必要な書類の手配やスケジュール調整など、どれをとっても迅速そのものでしたね。「やはりこの手の仕事はスピードが命だな」と実感させられました。

    そして、もう1つが安心感です。昨今、M&Aに関するネガティブな報道が多く、実際にトラブルになっている例も耳にしていました。そうした不安がある中で、仲介会社さんや担当者さんが本当に信頼できるかどうかというのは、とても大きな要素でしたね。

    その点、岡田さんは誠実で信頼のおける方で、何でも安心して相談することができました。

  • M&Aの際の心配や懸念されていた点を教えてください。

    正直に言って、岡田さんの存在があったので、大きな不安はありませんでした。全体的に信頼できる体制だったと思います。

    ただ、ひとつ挙げるとすれば、直前になって先方のやむを得ないご都合により、譲渡が1ヶ月ほど延期になってしまったことです。運営をサポートしてもらっていた妻の負担も増えてしまい、その点が非常に気がかりでした。

    とはいえ、その場面でも岡田さんが間に入っていろいろとご尽力くださり、無事に譲渡を終えられました。結果的には大きなトラブルもなく、安心して引き渡すことができたと思います。

  • 譲受企業さまの第一印象について教えてください。

    TOP面談でお会いした際の印象は、とても雰囲気のよい方で、何より博識でいらっしゃる。薬局の業務に関してはもちろん、前職の会社でのご経験からM&Aに関する知識も非常に豊富で、「この方なら任せられる」と素直に思える方でした。

    岡田さんとも以前から面識があったようで、そういった信頼関係があることも安心材料のひとつでしたね。

    非常にご多忙な方で、常にたくさんの案件を抱えていらっしゃるようでしたが、そんな中でも、しっかりと全体を見ながら進めてくださる姿勢に、岡田さんと同様に頼もしさを感じました。

  • 決め手(決意)となったポイントを教えてください。

    今回、譲渡のタイミングには明確なタイムリミットがありました。そんな中でお会いしたスターメディカルさんでしたが、薬局の運営について非常に詳しく、今後のマネジメントやスタッフ配置に関しても安心して任せられると感じました。また、従業員をしっかり育てていただけるだろうという期待も持てましたね。

    そして何より、今回のご縁をつないでくださったのが岡田さんだったという点も、大きな決め手でした。「信頼できる人がつないでくれたお相手」という安心感は、何にも代えがたいものがありますね。

M&Aの振り返りと展望

  • M&Aを終えられて、感想を教えてください。

    長年やってきた薬局経営に一区切りがついて、清々しい気持ちです。これからは不動産業に、より一層力を入れて取り組んでいきたいですね。

    それと並行して、ライフワークでもある芸能活動も本格的に続けていくつもりです。地元のテレビ番組『演歌ジャックス』では歌のコーナーを担当していますし、同世代の中でも、楽しませてもらっている方なんじゃないかなと思います。

    また、新歌舞伎座の舞台にも出演させていただいており、これから稽古が始まるところです。大阪のABCホールで上演される終戦80年祈念の舞台には、夫婦で出演します。宝塚歌劇団出身の妻も俳優業に専念できると喜んでいまして、「藤川真千子」として明治座・新歌舞伎座・博多座といった全国の劇場を巡るなど、活動を続けています。

    今年12月にはホテルモントレグラスミア大阪で、妻の芸能生活50周年を記念したディナーショーを開催予定です。曲もいくつかリリースしていて、そのうち「僕のかわいい恋人」は夫婦で出演したMVがJOYSOUNDで配信されています。本人は新曲を出したいと意気込んでいますね。

    やはり、好きなことをしていればストレスもたまりません。これからも夫婦そろって、精力的に活動していきたいと思っています。

  • M&Aを検討されている経営者様に一言アドバイスをお願いします。

    経営者さんそれぞれに、きっと事情や背景があると思います。ただ、将来を考えた時に、場合によってはM&Aという選択肢を視野に入れてもよいのではないかと感じています。

    ただ、最近はM&A詐欺のような話も耳にします。だからこそ、間に入ってくださる仲介者の方は、しっかりと見極めて選ぶ必要がある。目の前に現れたからといってすぐに飛びつくのではなく、これまでの実績や人柄などをよく見て判断されるのが良いでしょう。

    私たちは、MABPの岡田さんにお願いできて、本当によかったと心から思っています。今後、知人から相談を受けることがあれば、ぜひまた岡田さんをご紹介したいですね。

会社情報

企業名
長生 忠之 さま(個人事業主)
代表者
長生 忠之
所在地
大阪府大阪市住吉区/西成区
M&Aで達成した内容
事業譲渡、人材確保、後継者問題
詳細業種
調剤薬局

担当アドバイザー

担当アドバイザー

人生のストーリーや物事の背景を理解し、本音で向き合える関係でありたい。
次長 岡田 卓也
得意業種
製造 ヘルスケア
資格
  • 事業承継・M&Aエキスパート
  • M&Aストーリー

    M&Aを実施する目的や背景は多岐にわたって存在するため、
    ひとつとして同じ案件や事例は存在しません。

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