M&Aストーリー
M&Aを実施する目的や背景は多岐にわたって存在するため、
ひとつとして同じ案件や事例は存在しません。
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M&Aストーリー
京都ユーメディクス株式会社
ご成約事例
私は同志社大学を卒業後、父が営んでいたメッキ工場に入りました。長男ということもあり、手伝うのは当然だという気持ちでしたね。当時は従業員が15人ほどの、小さな町工場でした。
転機が訪れたのは36歳の時です。父が急逝し、会社を継ぐことになりました。それからしばらく経った45歳の時に思い切って工場を畳み、未経験だったホテル業に挑戦したんです。会社の立地が駅にも近く、ホテルとしての可能性を感じていました。何より私自身、人と触れ合える接客サービス業に憧れを抱いていたんですよ。
1996年に「京都プラザホテル」を開業し、以来事業を広げてきました。現在では「株式会社京都プラザホテルズ」として、西日本各地で10軒のホテル・旅館を経営しています。
京都ユーメディクスは、京都プラザホテルの100%子会社として立ち上げた会社です。もともとはホテル関連のサービスを手がけていたのですが、そこに加えて、私の発案で介護事業にも取り組むようになります。
施設は「マイスイートホーム」という名称で、京都と愛知に1箇所ずつ展開しました。京都の方は介護付き有料老人ホームとグループホームを併設した施設で、愛知の方は住宅型有料老人ホームです。
いずれの施設も「自由と尊厳を持って、その人らしい毎日を過ごしていただくこと」を理念に、高齢者の方々に寄り添ったサービス提供を心がけてきました。
介護事業には2013年、京都に1つ目の施設を開業して参入しました。
ホテル業の視点から介護事業に取り組めば、これまでの介護施設とは違い、ホテルならではの“おもてなしのホスピタリティー”を加味した、新しいかたちのサービスが提供できるのではないかと考えたんです。私なりに、高齢者福祉に対して一石を投じたいという強い想いがありました。
こちらもホテル事業と同様に「会社は単に利益を追求する場ではなく、国や地域社会に役立つ人間を育てることが社会的使命である」という、高い理想を持って運営してきたつもりです。
当初は京都の1施設だけの予定だったのですが、ご縁があって愛知にも展開しました。ただ、やはりホテル事業とは勝手が違い、現実にはなかなか思うようにはいかない場面も多かったですね。
私自身も70歳を迎え、次の世代に事業をどう引き継いでいくかを考える時期に来ていました。
思案の末、2022年には長男と次男にそれぞれ社長・副社長の役職を譲り、私は会長として一歩引いた立場になります。その中で、2人から「本業のホテル事業はしっかり継ぐが、子会社の介護事業までは手が回らない」と申し出があったんです。
2人の意向を汲み、それならば信頼できるお相手に託すことが一番だろうと考え、M&Aという手段での事業譲渡を検討し始めました。
実は、数年前にも一度M&Aが進みかけたことがありましたが、相続関係の事情から中断せざるを得ませんでした。その後、信頼する知人からのご紹介で、M&Aベストパートナーズ(MABP)さんとのご縁をいただきました。
MABPの山本さんに初めてお会いした時、素直に「この人だったらいいな」と思えました。やはり、どれだけ会社が立派でも、結局は担当者次第なんですよ。
私は常々、セールスとは“モノ”を売るのではなく、その人自身の“人となり”を売るものだと考えています。だからこそ、人間性というものを何よりも重視しているんです。
自分のことばかりを考えるのではなく、いかに相手の気持ちを汲んで行動できるか。それが人として大事なことだと思っています。山本さんには、そんな誠実な姿勢が滲み出ていましたね。
2024年1月17日にMABPの山本さんと最初の打ち合わせを行い、そこから本格的に2つの施設を譲渡する方向で動き始めました。
愛知の住宅型有料老人ホームについては、同年5月14日にTOP面談を実施し、12月12日には無事に契約を締結。薬局事業を中心に手がける企業様に事業譲渡する運びとなりました。
一方、京都の介護付き有料老人ホームとグループホームについては、同年6月14日にTOP面談を行い、その年の12月30日に契約締結。こちらは医療対応型ホームを複数展開している企業様に、分社型吸収分割という事業譲渡に近い形でお譲りいたしました。
何よりもまず「私と同じ考えをお持ちの企業様かどうか」という点を重視しました。
特に大切にしたのは、今まで一緒に頑張ってきたスタッフさんを、これからどれだけ大事にしてくれるか。私は創業当初から「スタッフ第一」という考えで経営してきましたので、その思いを引き継いでくださるところでないと、任せられないという気持ちがあったんです。
もちろん、入居者様様の幸せも考えました。特にグループホームでは「京都プラザホテルが運営している施設だから安心して申し込んだ」とおっしゃってくださった方もおられますから。そういった方々の信頼を裏切らないようにしたいという責任感もありましたね。
つまり、私がM&Aを決断したのは「入居者様とスタッフさんを守りたい」という思いからです。その目的がきちんと適うお相手であるかどうか、それが判断の軸でした。
私にとって初めてのM&Aということで、何もかもが未知の領域でした。そういう意味では、心配や懸念と言われれば、全てがそうだったと思います。
ただ、これまで京都プラザホテルを一から立ち上げて、本当にさまざまな修羅場を乗り越えてきましたからね。それに比べたら、今回のM&Aも冷静に受け止められたというのが実感です。
それに、何よりも信頼できる山本さんに任せられたという安心感が大きかったですね。だからこそ、そこまで不安を感じずに済んだのだと思っています。
今回、譲渡を決意できた一番の理由は、いずれの企業の経営者の方とも直接お話をさせていただきまして、どちらの企業様からも、入居者様やスタッフさんを幸せにしてくれるようなビジョンがしっかり見えたからです。
「この方々なら、今まで私が目指してきた”人を大事にする運営”を、そのままの方向性で引き継いでもらえる」と直感できました。
また、今回の譲渡先はいずれも、信頼を寄せているMABPの山本さんが紹介してくださった企業です。山本さんを信頼していたので「ここなら大丈夫だ」と自然に思えましたね。
今はとにかく一安心ですね。正直なところ、かなり気持ちが楽になりました。M&Aを実行して、本当によかったと思っています。おかげで、本業のホテル事業に集中できるようになりました。すべては、山本さんのお力添えあってのことです。
私は現在、会長職として支配人会議に顔を出す程度で、経営には口を出していません。ただ、新規ホテルの開発については、今も積極的に関わらせてもらっています。私は「臨終定年」と決めていて、生きている限りは人様のお役に立ちたいと思っているんです。
譲渡した施設は、入居者様の幸せはもちろんですが、働いているスタッフさんたちにも人間的に成長して幸せにもなってもらいたい。働くことで給料をもらうだけでなく、その中で人として成長し、相手のことを思いやれるようになっていく。私は、そういった心を育める場であってほしいと、ずっと願いながら施設を運営してきました。
今後もその思いが引き継がれ、施設が人材育成の場として機能し続けてくれたら嬉しいですね。
M&Aを考える上で、最も大事なのは「誰に任せるか」だと、私は強く感じています。つまり、仲介をお願いする担当者の人間性。そこをしっかり見極めることが、何よりも大切です。
今回、私が出会った山本さんの対応は、本当に素晴らしいものでした。彼のように、こちらの立場に立って真摯に動いてくれる人であれば、安心して全てを任せられます。M&Aにはさまざまな不安や課題がつきものですが、信頼できる担当者がいれば、それらは大きく軽減できます。
ですから、これからM&Aを検討される経営者の方には「まずは山本さんのような、本当に信頼できる担当者を見つけてほしい」とお伝えしたいですね。
M&Aを実施する目的や背景は多岐にわたって存在するため、
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